シップリサイクル計画

 

 

シップリサイクル計画
IMO(国際海事機関)は「2009年の船舶の安全かつ環境上適正な再生利用のための香港国際条約(シップリサイクル条約)」を策定し(2019年6月末では未発行)、船舶リサイクル施設に対し環境汚染や労働災害を最小化するための設備および適正な運営を施設に義務付けています。現在南西アジアのインド、バングラデシュ、パキスタンおよびトルコを中心に船舶のリサイクルは実施されていますが、国際航海を行う船舶の安全で環境にやさしいリサイクルの実施は条約の発効前でも必須となっています。日本海洋科学はシップリサイクル条約策定に係る支援、国土交通省殿による先進国型シップリサイクル構築(室蘭パイロットプロジェクト)(2009年)の実施、インド国シップリサイクルヤード改善事業に参画するなど、シップリサイクル分野の各種計画、調査のパイオニアとしてシップリサイクル施設計画支援や船舶のリサイクルを計画されている船主様にブローキング等様々サービスを提供しています。
シップリサイクル施設の設計と改善
シップリサイクル施設の計画において重要なのは、環境対策および労働安全衛生でで、作業者及び環境に与える悪影響を最小限にするため、施設はシップリサイクル過程で出てくる有害物質の安全な識別、除去、保管、移送、処理が必要となります。具体的には次のとおりです。

1.環境対策

1)水質及び土壌汚染を防止するために、有害物質の排出を防ぐ対策及びその他の代替可能な構造

  • 施設のドレン(排水)区画
  • 漏えい対策機器の位置
  • 燃料油移送及び抜き取り時に実施する環境保護対策
  • その他油及びビルジの位置
  • 燃料油貯蔵箇所

2)暴風雨による汚染防止対策: 施設からの暴風雨による汚染物質の流出を防ぐ対策

  • 雨水による汚染発生防止、水受け及び移送システム
  • 浮遊ごみの海洋投棄は防止

2.労働安全対策:安全な船舶の受入、係留、安全な船舶の解体(有害物質の管理)

1)安全な立入・安全な火気作業

  • 作業員以外の区画への立入り禁止措置(酸素、ガス濃度の管理)
  • 作業区域、区画の適切な照明
  • 閉囲された区画における適切な入口と出口の設定
  • 安全区画立入り時の作業員との通信方法の確保

2)作業者の設備

  • 洗面設備、シャワー、食事及び娯楽区画、トイレ及び更衣室
  • アスベストを取り扱う作業者に対しては、区別された更衣室、衛生設備を専用に設けること。

3)作業者の安全及び訓練

  • 訓練プログラム作成と訓練の実施
  • 作業者の個人用保護具の確保

日本海洋科学はこれらシップリサイクル施設に求められる要件をシップリサイクル条約、適用すべき環境規則等のギャップ分析から、現地調査を実施のうえシップリサイクル施設計画の立案を行います。
また、船主様の要望により、シップリサイクル施設の調査なども実施します。

インド、アラン地区の改善されたシップリサイクル施設

リサイクル船のブローキング
シップリサイクル条約は船主に対しても、有害物質一覧表の作成・備置を要求し、さらに船舶リサイクル計画(Ship Recycle Plan (SRP))作成についてシップリサイクル施設への協力を求めています。
今日、海運企業の環境戦略(CSR)として、安全で環境にやさしいリサイクル施設でリサイクルされることを見届けることは重要となっています。
一方で、ビジネス戦略として、出来るだけ高い売船価格、金額ネゴシエーションリスク等の低減なども重要な戦略です。
 
日本海洋科学は、船主様がシップリサイクルの検討を開始されてからリサイクル完了までの間、リサイクル施設の選定、リサイクル施設の環境要求満足のためのヤード調査・技術支援(NK等との協業)(SRFPチェック)、ブローキング(売船契約締結)のほか、シップリサイクル施設においてリサイクル実施時の環境要求チェックリストによる駐在モニタリングと報告(SRPチェック+廃棄物管理)も実施し、リサイクル売船市場における船主利益の確保を図ります。

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